
こんにちは。管理人の円です。
さて、マダニが媒介する感染症「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」の感染者が、2013年以来最多になりました。
2019年1月1日~11月27日時点で、 492名です。そのうちの死亡された方が69名にのぼります。
そのため、厚生労働省は注意を呼びかけています。
SFTSについて、基礎的な事を知っていれば、予防ができると思います。
”いろは”ではありますが、調べたことをシェアしますね。
目次
1、「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」とその症状
2、 発症した場合の治療法は?
3、 感染ルートは ?
4、 その他発症の傾向
5、 感染しないために気を付ける事
1、「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」とその症状
SFTSとは、マダニに咬まれることにより、マダニが持っているウィルス(SFTSウィルス)が、ヒトに感染する病気です。
すべてのマダニが、SFTSウイルスを持っているわけではありません。マダニのうち~数%だと言われています。
また、ウイルスを持っているマダニに噛まれても、発症率は20%程度と考えられています。
主な症状は、発熱、食欲低下、嘔吐、腹痛、下痢、下血で、重症化し死亡することもあります。
検査機関で精査した場合、血小板減少(10万/mm3未満)、白血球減少、血清電解質異常(低Na血症、低Ca血症)、血清酵素異常(AST、ALT、LDH、CKの上昇)、尿検査異常(タンパク尿、血尿)などが見られます。
潜伏期間は6日~2週間です。
2、発症した場合の治療法は?
まだ特効薬やワクチンがありません。
そのため 、発熱には解熱剤を、嘔吐には嘔吐止めを処方し、個々の症状を軽減させ、自然治癒力をたかめる方法しかありません(対症療法)。
死亡率は10~30%です。
全患者の約90%が60歳以上となっています。亡くなった患者は50歳以上ですので、高齢者は重症化しやすいと考えられます。
3、 感染ルートは ?
① 直接マダニに噛まれたことによる感染です。
②「患者」の血液や体液との直接接触による感染も報告されています。
人から人です。
③ マダニに咬まれた動物も病気を発症します。 症状は、動物種により随分違います。
動物から人への感染も疑われています。
実例として、衰弱した犬猫に噛まれたり接触した男女が、SFTSを発症したことが、何件か報告されています。
他の哺乳類から人への感染ルートは、まだ解明しきれていないのです。
日本で確認されてから、まだ6年目ですから、今後どんどん明らかになるでしょう。
ですので、現状 厚生労働省は、人のSFTS患者と同様の症状が出ている動物には、充分注意して接触することを推奨しています。
4、その他発症の傾向
また、SFTS患者は、5月から8月に多くなります。寒い冬は感染例が大きく下がります。
また今のところ、発症例は、西日本に集中しています。
今後、気候変動により、全国的に広がってくることも想定されます。
5、感染しないために気を付ける事
まず重要なことは、マダニに噛まれないことです。
マダニは、草むらややぶを居住地とするので、草むらに入る場合は、普段から長袖長ズボンで!
さらに、ダニ除け剤をつかうと効果的です。
次に、発症している人や動物に、むやみに接触しないことです。
動物の場合は、分かりにくいですよね。
愛しのペットの場合、いつもと様子がちがったら、過剰なスキンシップは避けるべきです。
野生の場合は、そもそも、さわらないことです。
最後まで読んで頂いてありがとうございました。
円