
こんにちは。管理人の円です。
さて、納豆菌の特徴や納豆の効用(No1)、農業工業利用(No2)について説明しました。
タイトルにも使っていた「納豆菌最強」・・・
調べている中で「無敵ではない」ということがわかりました。
すみません!!
が、やっぱりすごい菌なので、このまま「最強」使わせてください!!
「最強王者にも弱点あり」です。
今回は、納豆菌の天敵について説明しますね。
ずばり、「天敵とは、納豆菌に寄生する納豆菌ファージ」です。
この子です。見た目、・・風船?綿毛?着陸船?みたいです。みらい的なたこって感じ。かわいい形ですね。


そもそもバクテリアファージって、「細菌に感染して、その菌体を溶かして 栄養にして 増殖するウイルスの総称」です。
納豆菌に好んで感染するウイルスがいるんです。この納豆菌の天敵は土壌中や、単独やほこりなどに付着して浮遊しています。
目に見えなくて、浮遊するのは厄介ですね。
工場内においては、排水溝、床、壁、天井などの湿った場所に生息しています。
ファージに寄生された納豆の状態は、正常品の外観と同様。
ただし、ファージが混入すると10~15分くらいで糸が切れてきます。
ファージが、納豆ネバネバ成分を分解する酵素を出すからです。
仮にですが、この時点で、人間の口に入っても無害です。
そのまま納豆菌ファージによる汚染が進んでいくと、納豆菌を壊していきます。
弱った又は死滅した納豆菌に、ここぞとばかり 他の雑菌が繁殖してしまうこともあります。
ここまで来ちゃうと、雑菌が悪さをするかもしません。
念のため、糸を引かない納豆は、食べないようにしましょう!
納豆菌ファージはアルコール、次亜塩素酸ソーダ、逆性石けんなどで殺菌が可能です。
工場では、日頃から清掃、衛生管理を十分行っているのですが、たまに製造に失敗することもあるそうです。
一度発生すると、自体は1か月収束しないことがあるそうです。
ファージは、天文学的に増殖して、小さくて、いろんな所に付着して、空気中にもまっているんですものね。
なので、納豆メーカから、納豆菌ファージ耐性の納豆菌の要望があります。
そして 2018年 茨木県産業技術イノベーションセンターから1つの論文が発表されました。
「納豆菌ファージ耐性納豆菌の開発成功」とのことです。
遺伝子組み換え技術が使われています。
納豆は作れないけど納豆菌にはやられない細菌の遺伝子を、通常の納豆菌に移したものです。
実用化はまだ先。
現在、このファージ耐性納豆菌でつくった納豆を、マウスに与えて影響ないかを確認しているそうです。
もしかしたら、納豆パックに「遺伝子組み換え納豆菌使用」の文字が入る日がくるかもしれません。
最後まで読んで頂いてありがとうございました。
円
[…] これまで、納豆菌の特性や効用(No.1)、農業工業利用(No.2)そして天敵(No.3)について説明してきました。 […]