
こんにちは。管理人の円です。
前回「納豆菌 最強!No1.酵素栄養豊富。美容にも。天然の抗生物質だ!」
にて、納豆菌の特徴から、特に納豆の効用について説明しました。
しかし、納豆菌ってこれだけではないのです。
彼らは、そのたぐいまれなる能力で、肥料や農薬のかわりにもなります。
また、あのネバネバ成分が、工業的にも使用されているのです。
今回は 農業や工業利用される納豆菌のすごさを説明しますね。
目次
1、農業利用 / 肥料や農薬としての土壌改質剤
2、工業利用 / 樹脂原料、水質浄化剤、放射性物質除染剤
1、農業利用

土壌中の微生物が、有機物を分解することで、農作物の栽培に重要な栄養分が用意されています。
よい土というのは、ミミズや微生物等の生物多様性の上になりたっています。
私も初めて知ったのですが、農業系微生物薬剤というものが販売されているんです。
生物性多様性を、故意に土壌に足す薬剤ですから、有機農業に向いてます。
農業系微生物薬剤に、納豆菌が使用されています。
特に納豆菌は、栄養をつくるだけでなく、抗菌作用もありますから、2役ですね。
確認したところ、納豆菌を利用した微生物薬剤は、らECサイトでも肥料屋さんでも普通に売っています。
価格は、5L / 40,000円 でした。
もっと安く準備したい人、自分でも納豆菌薬剤作れますよ。
一例を紹介します。
(農業用納豆菌薬剤の作り方)
① 納豆1パックと豆乳500mlと三温糖 500gをミキサーで撹拌する。
② 35度くらいに調整した水15Lに①を入れる。
③ 納豆菌は酸素を必要とする微生物のため、エアレーション装置と30~35℃に保つ。(金魚のぶくぶくで)
温度は、夏ならそのまま、冬ならこたつやホットカーペットを使えばいいと思います。
④ 15時間~30時間で、納豆菌が十分量増殖し、出来上がりです。
さらにヨーグルトやドライイーストを加えている例もありましたよ。
糖は、三温糖でなくても、サトウキビ糖やビートでも大丈夫です。納豆菌の餌です。
最低限必要なのは、納豆菌と水と糖です。
2、工業利用

1)樹脂としての利用
納豆の糸はポリグルタミン酸という高分子物質です。
これにガンマ線を照射すると、ゲル状の物質へと変化します。
その物質を凍結乾燥させると、白い粉末状の樹脂が出来上がります。
この樹脂の1gで、3000g 以上の水を蓄えることができます。
また好きな形に成型することが可能です。
加えて生分解性。
これはエコフレンドリーな利用ができますよ。
(ちょこっと知識)
ちなみに、おむつ用のアクリル樹脂は、1gで、300-500gの水を吸水できます。
ヒアルロン酸は、1gで 6000g の水を吸水できます。
2)水分浄化剤
TVで何度も紹介されているので、ご存じの方もいらっしゃると思います。
日本ポリグル株式会社の技術です。
納豆のねばねば成分であるポリグルタミン酸を主原料とし、カルシウム化合物を添加した水質浄化剤です。
水中の汚れや重金属類などの毒物を、短時間で凝集させるそうです。
特に、発展途上国での普及に取り組んでいらっしゃいます。
3)放射性物質であるセシウム除去剤
納豆菌が放射線物質セリウムをその体内に取り込むことが報告されています。
土壌の汚染水の除染に対して、テストが行われています。
さらに、上で紹介した日本ポリグル(株)が、ポリグルタミン酸に磁性体をもたせた凝集剤「PG‐M」も発売しています。
これは、磁性物質を含む汚泥や排水の除去剤に使用されています。
そして、東京工業大学の研究で、PG‐Mとゼオライトを用いれば、放射性物質であるセシウムをほぼ100%除去できることが明らかにりました。
放射性物質の除染は、日本の待ったなしの大問題!
こんなところにも納豆菌由来の物質が利用され始めています。
人間て、他の生物から受ける恩恵が多いことを改めて感じています。
これからは、感謝の気持ちを持って、納豆を食べようと思っています。
ぜひ、あなたも。
最後まで、読んで頂いてありがとうございました。
円
[…] これまで、納豆菌の特性や効用(No.1)、農業工業利用(No.2)そして天敵(No.3)について説明してきました。 […]