現代の日本の硬貨に使われている主な元素は、1円のAl(アルミニウム) と それ以外のCu(銅)。 なぜなのでしょう?

こんにちは。
円です。
物質の素となる元素について、小話をご紹介しています。
今日は、日本の硬貨。
現代の日本の硬貨に使われている主な元素は、
1円には、Al(アルミニウム)を、
5,10,50, 100, 500円には、Cu(銅)を主成分に他の元素を混ぜたもの です。
なぜなのでしょう?
1) 5,10,50, 100, 500円は、なぜCu(銅)を主成分に使っているの?

ずばり、銅Cuには、強力な殺菌効果があるから。
人の手から手に渡っていきますもんね。 ばい菌だらけになっちゃう・・
ただ、銅だけで硬貨つくっちゃうと、さびやすかったりするので、他の元素もまざっています。
具体的には、
亜鉛 Zn
ニッケル Ni
スズ Zn
を混ぜて、さびにくくしたり、加工しやすくしているわけです。
2)1円には、なぜアルミニウム(Al)を使っているの?

1円硬貨は、アルミニウム Al 100%でできています。
なんで、アルミニウムAlを使っているかというと、ずばり 価格。
1円という価値を超えないために アルミニウムを使っているんです。
確かに、価値が1円以上の元素(金属)を使っちゃうと、集めて売りさばく輩が出てきますもんね。
また、軽くて、加工もしやすいという性質もあります。
世界中で、水に浮く硬貨は、この1円玉だけなんです。
(ご参考までに、各硬貨の元素の比率 と 小話です。)
① 1円 => アルミニウム(Al) 100%
② 5円硬貨
銅 Cu 60-70% + 亜鉛 Zn 40-30%
5円ってちょっと黄色っぽいですよね。
なので、銅に亜鉛を混ぜたものを、「黄銅」っていいます。
この黄銅・・見た目的に金の代用品として使われています。
5円に穴が開いているのは、硬貨の原料費を下げるためなんです。
1円同様、5円以上の価値があってはならないですから。
③ 10円硬貨
銅Cu 95% + 亜鉛Zn 40-30% +スズ 1~2%
これ「青銅」っていいます。
10円青くないじゃ~ん、赤じゃ~ん・・・て、思われるでしょう。
銅が95%も入っているから、銅の色に近くなっちゃてるんです。
でも、10円って青さびついているやつもありますよね~。
奈良や鎌倉の大仏も青銅でできているから、渋い青緑色しれます。
④ 50円、100円硬貨
銅 Cu 75% + ニッケル Ni 25%
これは「白銅」っていいます。
ニッケルを加えることで、酸や海水に触れてもさびにくくなっています。
かなり昔 100円 っ、銀Agで作られていたのですが、銀価格が高騰。
50円と同じ「白銅」へ材料変更されたそうです。
その際に、100円と50円の見分けが簡単になるように、50円に穴があきました。
⑤ 500円硬貨
銅 Cu 72% + 亜鉛 Zn 20% + ニッケル Ni 8%
「ニッケル黄銅」っていいます。
けど、来年2021年に、、材料がマイナーチェンジするそうですよ。
最後までおつきあいくださりありがとうございます。
身近な硬貨にも、その元素が使われる理由や物語があったんですね。
円